46.人も困っているコリキ…
タマの世界征服
 
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  46.人も困っているコリキ…
 

縁側でゴロゴロする猫達。仲良くしているこの子達はタマ一家。平和な日常に心配事が出来たタマ 。タマとシロちゃんの子猫の白玉、キジコ、ハチの3匹の子猫達が危ない。あの凶暴なコリキという 犬に追いかけられるかもしれないのだ。シロちゃんは子猫達に話して聞かせた。

「いい、よく聞いてね。」

楽しそうに遊んでいる3匹には何のことかいまいち意味がわからなかった。

「コリキって犬が僕達をいじめるの?」

ハチが心配そうに言うとキジコが言った。

「大丈夫よ、私達は逃げ足速いのよね!」

「そうね、高いところに登ったり、狭いところに入り込むのは犬より得意よね。」

白玉が言った。

「僕は怖いよ、木登りがあまり得意じゃないし。」

「ハチ、それじゃ練習しましょう。」

キジコが誘った。すると怒りながらシロちゃんが言った。

「犬を甘く見たらダメよ!」

にらみつけて続けた。

「犬はとても足が速いのよ。大人の私達も逃げるのは一苦労なんだから。子猫のあなた達はすぐ追 いつかれてしまう。そして噛み付いてきたらどうするの、死んでしまうかもしれないのよ。」

子猫達は顔を見合わせた。

「母さん、大丈夫よ。追いつかれそうなところで遊ばないから。」

「キジコはちょっと元気すぎるのかしら。白玉、ちゃんと見ててね、へんなことしないように。わかった!?ハチもよ!」

「母さんわかったよ。」

ハチが小声で言った。すると騒いでいる縁側へタエちゃんがやってきた。

「タマ、どうしたのけんかでもしてるの?」

タマの横に来て頭をなでた。

「シロちゃんもこっちにおいでよ。」

するとタエちゃんが話し始めた。

「最近ね、近くの犬の…コリキって言ったかな~。」

タマが頭を上げた。

「乱暴ものの犬がいるみたいなのよね~タマ達大丈夫かな?」

どうやらコリキは、人間にも迷惑をかけているようだ。

「うちの前の道もたまに歩いてるのよね。飼い主はどうしてるのかしら…困るわよね~」

タマとシロちゃんは大変なことになったと思った。

「タマ、シロちゃん外出は当分禁止にしようかしら。かわいそうだけど危ないわよね。」

タマとシロちゃんをなでながら言った。

「外出禁止にゃ?!」

更に困った。
                        
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